“シャリバテ”という登山用語、聞いたことありますか?
今回は、シャリバテの意味やシャリバテの怖さ、シャリバテにならないために気をつけたいことなど、とにかくシャリバテについて深掘りしたいと思います!
シャリバテとは?
シャリバテとは、簡単に言うと、エネルギー不足になってバテてしまうことです。
シャリバテの「シャリ」はお寿司屋さんの隠語で「ごはん」、「バテ」は「バテる」の意味。
ハンガーノックともいいます。
シャリバテになるとどうなる?
登山中、わたしたちの体内では、糖質と脂質が関わり合ってエネルギーになります。
歩き始めや運動負荷の大きい場面では糖質、運動負荷の小さい場面では主に脂質がエネルギー源として利用されるのですが、脂質には糖質がなければ燃焼できないという性質があり、糖質がなくなってしまうと脂質をエネルギーに変えることができなくなってしまいます。
そうなると、もともと体内にたくわえられている筋肉中のタンパク質が分解され、エネルギーとして燃焼されることに。
エネルギーとして燃やす栄養がなくなってしまうと、わたしたちの体はガス欠を起こした車のように動けなくなってしまいます。
この状態が、いわゆるシャリバテ。
脳は糖質を栄養としているので、シャリバテになると頭もぼーっとしてきます。
注意力が散漫になり、判断ミスや転倒・滑落の危険も。
つまり、シャリバテになると、体が思うように動かなくなるだけでなく、思わぬ事故につながる可能性が高くなってしまうというわけです。
シャリバテになると・・・
運動機能の低下- 歩行困難
- 転倒・滑落
- 体温低下
- 道迷い
- 不機嫌
- 不安感
シャリバテにならないためにはどうする?
登山では、空腹を感じてからエネルギー補給をしたのでは間に合わない場合も。
エネルギー不足を起こさないように、こまめにエネルギー補給を行っていくことが大事です。
ですが、何かしら飲んだり食べたりしていても安心はできません。
シャリバテは、食事をとっていても起こる場合があるからです。
エネルギーを消費する量に対して摂取する量が不足すると、エネルギー切れが起こり、シャリバテになってしまいます。
即効性のエネルギーになる高カロリーなものを選び、行動食として計画的に補給していくことでシャリバテを防ぐことができます。
いつもと比べて疲れやすかったり、足が前に出ないなどの自覚症状が出てきたら、すぐにエネルギーを補給するようにしましょう。
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