楽しみにしていた女川の山(石投山・硯上山)に行けなかったのが先週のこと。
「今週は絶対山に行きたい!」ということで選んだのが、蕃山と太白山です。
仙台市内の運転が嫌いなので、電車で陸前落合駅まで行き、西風蕃山→萱ヶ崎山→太白山→蕃山という順で縦走することにしました。
ところが、仙山線の運休や遅延が重なり、登山口への到着時間にかなりの遅れが・・・
熊ヶ根駅まで車で行ったのですが、電車がいつ到着するのかハッキリしない!
もう、スタートからして遅かったんです。
それなのに、太白山までの縦走を強行してしまったわたし・・・
時間切れで日が暮れ、危うく遭難しかかった道迷い縦走登山の様子をレポートします。
西風蕃山~太白山の縦走登山コース(一例)
蕃山の周辺には、
- 蛇台蕃山
- 西風(ならい)蕃山
- 萱ヶ埼山
などのピークがあり、蕃山の南南東に位置しているのが太白山になります。
これらの山頂を踏む縦走登山コースは複数通りあるのですが、今回は電車利用ということで、最寄り駅の陸前落合駅から栗生西コースを通って、西風蕃山→萱ヶ埼山→太白山→蕃山と縦走する登山コースを計画しました。
西風蕃山~太白山の縦走登山コース(一例)
栗生西コース登山口~西風蕃山山頂
陸前落合駅から歩くこと約15分、西風蕃山の栗生西コース登山口に到着。
何の工事なのか分かりませんが、重機がありますね。
“立ち入り禁止”の看板があったので、入っていいものかちょっとドキドキしましたが、「登山口だもん!」と自分に言い聞かせて、堂々と侵入。
右側に、山へと続く登山道らしき道があったので、ここから山登りスタート!
昨日、雪が降ったので、登山道はうっすら雪化粧です。
今回予定している山の1つ目、西風蕃山までは980m。
なだらかですが、確実に傾斜のある坂がひたすら続きます。
落ち葉の上に雪があって、二重に滑る・・・
こういう地味な坂って、結構足にくるんですよね~
なだらかだった坂も、だんだん傾斜が増していき・・・
じんわりと汗をかいて暑くなってきたので、誰もいないことを確認してからインナーを脱ぎました。
冬に、しかも外で、下着姿になるなんて初めて!笑
程なくして、無線中継の鉄塔(1つ目)が現れ、西風蕃山山頂付近に到着!
ここから西へ行くと、蛇台蕃山。
直進して西風蕃山を経て、萱ヶ埼山を目指します。
西風蕃山の山頂標識を発見。
標高373mです。
蕃山の標高356mよりも高いんですねー
西風蕃山の三角点にタッチ!
ここでは休憩せず、萱ヶ埼山まで一気に行きます。
西風蕃山山頂~萱ヶ埼山山頂
西風蕃山山頂から萱ヶ埼山山頂までは、ほとんど平坦な登山道になります。
ここから西へ向かうと、白滝(不動大滝)。
錦ヶ丘にある登山口につながっています。
この辺りはほぼフラットな登山道なので、サクサク歩いていくことができます。
本日2つ目の山、萱ヶ埼山山頂にはあっけなく到着。
こんな可愛らしいテーブルセットが2セットあり、隣では女性登山者が2人、お弁当を広げて談笑していました。
このテーブルセットを過ぎてすぐ、萱ヶ埼山の山頂標識がありました。
標高は379.2m。
萱ヶ埼山の三角点にもタッチ。
三角点の近くには無線中継の鉄塔(2つ目)があり、電波音が響いていました。
こちらの鉄塔の下で休憩をしている人が3人ほど。
展望が開けていて蔵王連峰が望めるのですが、ジリジリという電波音が気になって、一気に通過しました。
萱ヶ埼山山頂~馬越石トンネル
萱ヶ埼山山頂から馬越石トンネルまでは、アップダウンの連続です。
途中、真向かいに太白山を見ることができる絶景ポイントがありました。
すでに先客がいたので、わたしは遠慮がちにその隣から撮影。
これからあの山まで歩いて向かうなんて、果たして本当にできるのか、気が遠くなります・・・
山登りって、通常の生活では到底無理だと思えるような、信じられないことばっかりなんですよね!
神社の後ろのほうから下りてきて、軽く参拝。
こちらの神社の目の前が、蕃山へ向かう登山道と馬越山トンネルを経て太白山へ向かう登山道の分岐ポイントになっています。
太白山へ向かう場合は、この案内標識を見落とさないで!
一見すると、登山道とは思えないような道!
案内標識がなかったら、絶対こんなところは登らないでしょう・・・
これまで数々の休憩ポイントを通過し続けて、もうお腹はペコペコ。
それもそのはず、時刻は13時をとうに過ぎているんですから。
わたしが苦手な杉林の中、景色は良くないものの、登山道脇にわりと広いスペースがあったので、ここでかなり遅い昼食をとることに。
この間購入したばかりのバーナーを初めて使ってみます!
スムーズにバーナーが使えるか不安でしたが、思ったより簡単に点火することができました。
バーナーって、全然難しくないものだったんですねー
すぐに沸々とお湯が沸き、フリーズドライの甘酒を入れたら、ものすごい勢いで溶けていく~!
熱々をフーフーしていただきました。
お腹が温まったところで、今朝、米粉専門のパン屋さんで購入した、米粉パンの登場です。
これがほんとの“パンまつり”!
↓クリームパン
↓チーズパン(砂糖あり)
↓カレーパン
↓抹茶と小豆のパン
全体の半分くらいを食べて、あとは太白山の山頂で食べる用に残しておきました。
あー、美味しかった!
馬越石トンネル~太白山山頂
太白山へ裏側から登る登山道は、メジャーじゃないからなのか、それとも時間的に遅いからなのか、すれ違う人は全くナシ。
お世辞にも登山道の整備がしっかりされているとは言えない感じの状態ですが、分かりにくいところには赤やピンクの目印がちゃんと付いています。
これまで聞こえなかった下界の音が聞こえてきました。
そう、車の音です!
・・・ということは、ここが馬越石トンネルの上!
左右に道路が伸びていて、吸い込まれるように車が自分の真下に入っていく!
トンネルの上に立っているという状況と、真下に車道があるという恐怖で大興奮してしまいました!!
もうひとつ興奮というか、ドキドキしたのがこちらの箇所。
左側が傾斜のある崖になっているので、足を滑らせたらとんでもないことになってしまいます。
慎重に、慎重に、できるだけ右側を歩くようにして通過しました。
そして、この倒木!
これは、写真で見るよりも厄介でしたよ。
だって、もう脚が上がらないんですもん・・・
案内標識はほぼゼロ。
でも、この辺りは登山道がしっかりあるし、目印もあるのでそれほど不安はなく。
道迷いが多いというレポートが多数あったので、ほとんどYAMAPのアプリに頼りっぱなしで進んでいきました。
それでもGPSの精度の関係で、道をちょっと外れては戻ったり、道迷い寸前の状態になること多々。
ここでドボンしたら最悪・・・
疲れているから、可能性はある!
遅れを取り戻そうと、道なき道をショートカット。
こんな崖を登ったということは・・・
下りがとんでもないことになったのは言うまでもありません。
(下りは枝につかまってターザン状態でした・・・)
方向だけ確認して突き進んでいるので、踏み跡は一切ありません。
どうにかこうにか、道なき道のショートカットが終わり、正規の登山ルートに合流。
ここから一気に太白山への急登が始まります。
疲れもあって、写真を撮っている余裕はありませんでした。
途中、岩の上に立って眺めた景色がこちら。
冬の色合いなのがちょっと残念ですが、新緑の頃や紅葉の時期などはキレイでしょうねー
ようやく急登を登りきり、太白山の山頂に到着!
標高は320.7mです。
地元の園児たちが遠足で訪れているようですね。
もちろん、表側のメジャーな登山コースからですよね??
木立があって360度の展望とは言えませんが、南東側が開けていて、仙台市の南部が一望できます。
太白山山頂にある貴船神社は、毎年初詣でにぎわうんだそう。
平安時代に京都から勧請した、縁結びの神様が祀られているんだとか。
貴船神社の周りにたくさんあるゴロゴロした岩は、大昔の建物の跡だと考えられているとのことです。
貴船神社にお参りしてから、太白山の三角点にタッチ!
残しておいたパンを食べて、パンまつり終了!
予定していた蕃山に登ることは時間的に無理と判断し、このまま下山です。
下山
下山道は、馬越石トンネルへの案内標識がある神社まで往路をたどります。
「登りは体力、下りは技術」とはよく言ったもので、下りは本当に怖いし苦手!
片手にトレッキングポール、もう片手でロープをしっかりと握り、なるべく前傾姿勢になるようにして一歩一歩下りていきました。
下山なのに、縦走なのでアップダウンが激しく、体力も限界ギリギリの状態。
行動食でエネルギー補給をしながらゆっくり進みたいところですが、追い打ちをかけるように日も暮れてきて・・・
完全に時間との勝負に!
水場を撮影した写真も、ほらこの通り、薄暗い!
さすがに「遭難」の2文字が頭をよぎったので、逃げるようにして車道側に下りてきました。
このときのわたしは、ちょっと半泣きだったかもしれません・・・
建物や車の明かりが見えてきて、不安のピークが過ぎた頃。
近いほうの葛岡駅まで行こうとしましたが、川を越えたり道が複雑そうだったので断念。
途中、『すき家』がオアシスのように見えたので、鶏そぼろ丼を食べました。
お腹も満たされ、ちょっと安心したおかげか、雨の中、陸前落合駅まで頑張って歩いていくことができました!
反省点が目白押しだった、今回の山登り。
ですが、いろいろな教訓を得たり、ものすごく経験値が上がったような気がします。
「もう山なんて登らない!」
・・・なんて、言わないよ絶対♡
山行記録まとめ
活動時期
2019/02/03(日) 10:45~19:06
軌跡・時間・距離
No commented yet.