登山用に設計された携帯用の調理鍋、クッカー。
形や大きさに目が行きがちですが、もっとも重要なのはその素材です。
クッカーの素材として主流なのは、アルミとチタン。
そのほか、登山道具としてはステンレスやシリコンなどの素材もあります。
それぞれの特性によってメリット・デメリットがあるので、ここで簡単にまとめておきたいと思います!
アルミ素材のメリット・デメリット
アルミ素材の一番のメリットは、熱伝導率の高さ。
クッカー全体にまんべんなく火が行き渡るので、炊飯を行う場合にも適しています。
チタン素材のクッカーと比べると価格がリーズナブルなので、メニューや人数によって使い分けたいときなど、大小さまざまなサイズのものをそろえやすいです。
フッ素樹脂加工やセラミック加工など、焦げ付き防止加工が施されているものが多く、手入れが楽なのもメリット。
一方、難点は耐久性。
衝撃や腐食に弱く、落とすとへこみやすいので、耐久性強化の加工が施されたものがおすすめです。
- 熱伝導率が高く、低燃費
- 比較的、価格が安い
- 手入れが楽
デメリット
- やや重量が重い
- 耐久性が低い
- 落とすとへこみやすい
チタン素材のメリット・デメリット
チタン素材のメリットは、とにかく軽いという一言に尽きます。
1gでも軽くしたい!というような軽量派におすすめの素材です。
また、アルミ素材と違って落としてもへこみにくいのがメリット。
デメリットは、価格が高いことと熱伝導率の低さ。
火のあるところだけが焦げ付きやすくなるので、炒め物など全体に火を行き渡らせたい調理には不向き。
スープ状の調理に適しています。
- 軽い
- 落としてもへこみにくい
デメリット
- 熱伝導率が低く、焦げ付きやすい
- 価格が高い
ステンレス素材のメリット・デメリット
ステンレス素材のメリットは、耐久性の高さと価格の安さ。
さびにくく汚れが付きにくいのがメリットです。
ですが、登山で使うには重いのが難点。
荷物を少しでも軽くしたい場合には不向きです。
チタン素材と同じく、熱伝導率があまり良くないので、調理の際には焦げ付きに注意。
お湯を沸かす程度なら十分でしょう。
- 耐久性が高い
- 価格が安い
デメリット
- 重量が重い
- 熱伝導率が低く、焦げ付きやすい
まとめ
クッカーを背負って長時間歩くことを考えると、ステンレス素材は登山には不向き。
どちらかというとキャンプ向きの素材ですね。
というわけで、登山道具としてのクッカーの素材は、アルミ素材かチタン素材の2択に絞られます。
さらに絞ると、熱伝導率の高さや手入れの楽さ、価格がリーズナブルなことから、アルミ素材に軍配が上がるでしょう。
クッカーをアルミ素材にする代わりに、直接火にかけないカップやカトラリーをチタン素材にして、軽量化を図るのも一案だと思います。
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