アルコールを飲みながら山に登る人はいないでしょうが、山小屋やテントに泊まる場合など、山で飲むビールやお酒を楽しみに山頂を目指す人は少なからずいるでしょう。
わたしは普段全くアルコールの類は飲まないのですが、山小屋などの非日常的な空間でビールやお酒を飲むということに憧れのようなものはあります。
アルコールが好きな人にとっては、おそらく至福のひとときなんだろうなーと想像もできます。
ですが、高山でのアルコールは危険なんですよね・・・
その理由について、詳しくみていきましょう。
アルコールで脱水症状に?
山登りで大量の汗をかいた後は、多少なりとも脱水気味の状態になっているもの。
なので、登山後は十分な水分補給が必要なんですよね。
そこで、水分補給のつもりでビールやお酒を飲んでしまうのは大きな間違い!
アルコールには利尿作用があるので、尿量が増えて脱水症状を促進してしまうんです。
その作用に加えて、アルコールを分解するために体内の水分が多量に使われてしまうため、より脱水が進んでしまうという状態に。
アルコールでエネルギー不足に?
アルコールの消化にエネルギーが使われることで、山登りの疲労を翌朝に残してしまうことも考えられます。
また、エネルギー代謝を助ける重要な栄養素、ビタミンB群の吸収がアルコールによって阻害されるのも問題。
ビタミンB群が失われると、エネルギーを作り出すことができなくなってしまうからです。
アルコールで高山病に?
標高の高い高山でアルコールを摂取すると、平地にいるときよりも酔いが回りやすくなります。
それから、高所では、アルコールの影響で呼吸が抑制されるため、高山病になりやすいとか。
頭痛や吐き気、ふらつきなど、お酒に酔ったときの症状は、急性高山病の症状と共通しています。
高所で酔いが回りやすいのは、アルコール単独の“酔い”ではなく、アルコール摂取が原因で高度障害の症状が出ている可能性が考えられます。
“酔い”が高山病の症状を分かりにくくしてしまうこともあるので、平地にいるときのペースで飲むのはNG。
普段よりも慎重に考えるべきでしょう。
以上のことから、高山でのビールやお酒はできるだけ控えるのが無難だと言えます。
飲むとしても少量にとどめておいたほうがいいかもしれませんね!
コメントはこちら