
山登り愛好者のみなさん、“コンパス”と聞いて真っ先に思い浮かべるのは方位磁針のほうではないかと思いますが、こちらのサービスはご存知ですか?
その名も“Compass(コンパス)”!
山登りに関する常識を更新している、登山者の安全をサポートする便利なサービスなんです。
しかも、現在のコンパスはサービス開始当初よりも大きく進化しています。 登山届をオンラインで提出できるだけでなく、登山計画の作成、家族や友人との共有、下山通知、登山中のナビゲーション、GPSログの共有、気象情報の確認、登山記録の作成など、登山前から登山後までをサポートする機能が用意されています。
コンパスの何が画期的なのかというと、アプリやサイトからオンラインで登山届が提出できるということ。
これまでの登山届のイメージは、登山口にある登山者カードに必要事項を手書きで記入して、備え付けのポストに投函する、というものでしたが、山登り前のこの作業を手間に感じたことのある人も多いのでは?
そんな登山届の提出がWEB上で簡単にできてしまうサービスがコンパスです。
現在は、地図から登山ルートを設定して作成する方法のほか、人気の山からルートを選ぶ方法、従来の紙の登山届に近いフォームに入力する方法など、複数の作成方法が用意されています。
地図や気象予報など、コンパスのサイト上で取得できる詳細なデータを活用し、登山届に必要な事項を記入。
山登りに出発する前に、自宅からオンラインで登山計画を作成・提出できます。
さらに、WEBサイトとスマートフォンの「コンパスEX」アプリは同じアカウントでデータを同期できるため、自宅のパソコンで作成した登山計画をスマートフォンで確認し、そのまま山行に活用することも可能です。
登山ルートを設定した計画は、アプリのナビゲーション機能とも連動。
登山中には現在地から経由地や目的地までのおおよその距離や時間を確認できるため、登山計画を「提出して終わり」にしないところもコンパスの魅力です。
このコンパスでの登山届の提出は、単なる“提出”ではなく、“共有”されるものだというのがポイントです。
登山計画を提出すると、登録した家族や友人などの緊急連絡者に情報を共有できるほか、コンパスと連携している自治体や警察にも情報が共有されます。
そのため、万が一の遭難や事故などの際に、登山ルートや同行者などの情報を救助・捜索活動に役立ててもらうことができます。
ここで大切なのは、「登山届を出しておけば絶対に安心」という意味ではないこと。
登山届は、あくまでももしものときに救助・捜索活動を支える重要な情報です。登山前には天候やルート、体力、装備なども含めて無理のない計画を立てることが大切です。
コンパスの画期的なところは、登山届の情報を自治体や警察だけでなく、家族や友人にもシェアできるということ。
そして現在は、さらにその先の「下山通知」まで仕組みとして組み込まれています。
登山が無事に終わったら、アプリやWEBサイト、登山計画の確認メールなどから「下山通知」を行います。
下山通知が送られると、登録している緊急連絡者にも下山確認のメールが届きます。
つまり、
登山計画を提出する → 登山する → 無事に下山したことを知らせる
という一連の流れを、コンパス上で管理できるわけです。
しかも、下山通知がない場合には、予定時間を過ぎたあとに登山者本人へ催促メールが送られ、それでも下山通知がない状態が続くと、緊急連絡者にも「下山未確認」のメールが送られる仕組みになっています。現在の公式案内では、予定時間を過ぎて3時間ごとに登山者へ催促メールが送られ、7時間を過ぎても下山通知がない場合には緊急連絡者へ通知される仕組みです。
もちろん、山では予定より下山が遅れることもあります。
天候悪化などで予定が変わった場合には、アプリから下山予定日時を変更することもできます。変更した情報は、通信可能な場合には緊急連絡者にも通知されます。
さらに便利なのが、登山中の位置情報を緊急連絡者と共有できる「フットプリント」です。
登山計画の緊急連絡先で位置情報共有を設定しておくと、登山者がアプリで登山をスタートした際に緊急連絡者へメールが送られ、そこから地図上で登山者の歩行状況を確認できます。
山の中では通信圏外になることもありますが、その場合は最後に通信できた地点が表示され、通信圏内に入ると再び位置情報の共有が行われます。下山通知をするとGPS記録も終了します。
これなら、家族や友人も「今どの辺を歩いているんだろう?」と必要以上に心配せずに済みそうですよね。
また、コンパスには「相互扶助」という考え方もあります。
登山届は自分自身の安全のためだけのものではありません。
警察などが遭難者を捜索する際、同じルートや同じ時間帯に歩いていたほかの登山者の情報が、目撃情報などを探すための手がかりになる場合があります。
コンパスでは、こうした登山計画の情報を活用して、登山者同士が間接的に助け合う仕組みも目指しています。
そして、現在のコンパスは「安全管理」だけではありません。 登山そのものをもっと便利に、もっと楽しむための機能もかなり充実しています。
たとえば「てるぼうず」という地点気象予報。
登山ルートや任意に指定した地点の天気を確認でき、雨雲や雷の情報、落雷地点などもチェックできます。プレミアム機能では、登山計画と連動して、登山日の6日前から計画地点の気象予報をメールで受け取ることもできます。
さらに、登山者によって歩くスピードが違うという問題にも対応しています。
過去の登山ログをもとに自分自身の歩行ペースを分析し、登山計画のルート設定時に「マイタイム」として自分に合った所要時間を表示する機能があります。
一般的なコースタイムだけでは「自分の場合はどれくらいかかる?」と分かりにくいところを、自分の過去の歩行データから考えられるのは面白いですよね。
そのほかにも、
・ルートの高低差や距離、歩行時間の確認
・消費カロリーの確認
・日の出・日の入り時刻や方向の確認
・登山中のナビゲーション
・GPSログの記録
・登山記録の作成
・過去の登山データを地図上で確認できる「アナライザー」
・LINEを利用した緊急連絡者への通知
・グループでの登山計画管理
など、さまざまな機能が用意されています。
グループ機能も、複数人で山に行く人には便利そうです。
グループを作成してメンバーを登録すると、登山計画をグループ内で共有したり、管理者がメンバーの登山届をまとめて管理したりできます。山岳会やサークル、登山仲間などで利用する場合にも使いやすい仕組みです。
さらに、コンパスには「同行者Plus!」という機能もあります。
同行者もコンパスのアプリを利用して登山計画を同期することで、登山計画を共有し、それぞれがコンパスの機能を活用できるようになっています。
そして、以前からユニークなサービスとして知られているのが、「ウォークポイント」です。
アプリを使って登山をすることでポイントが貯まり、累積ポイントに応じてさまざまな企画や特典に参加できます。
日本百名山だけでなく、二百名山や三百名山など、対象となる山域を歩く楽しみも広がっています。
2026年には「名山ウォークポイントチャレンジ」のポイント達成者向け企画も実施されており、現在も登山を安全に楽しみながらポイントを貯める仕組みが展開されています。
コンパスのサービスをより深く使いたい人には、「コンパスプレミアム」も用意されています。
プレミアムでは、気象予報、マイタイム、フットプリント、登山記録、アナライザー、LINE緊急連絡通知、通信圏状況など、登山計画から登山中、そして下山後まで使える機能が追加されます。
2026年8月現在、公式サイトで案内されている個人プレミアム料金は月額330円(税込)または年額3,300円(税込)。
年払いなら月払いを12か月続けるより2か月分お得になります。
また、グループで利用する場合は「プレミアム(グループ割)」があり、条件を満たせば2人目以降は年額2,200円(税込)で利用できます。
正直、面倒だと思っていた登山届ですが、オンラインでサクッとできてしまうのはかなりうれしいサービスですよね。
しかも今のコンパスは、単なる「オンライン登山届」ではありません。
登山計画を立てる
↓
家族や友人、自治体・警察と共有する
↓
天気やルートを確認する
↓
アプリを使って登山する
↓
必要に応じて位置情報を共有する
↓
無事に下山したら下山通知を送る
↓
登山記録として残す
というように、登山前・登山中・登山後の一連の流れをサポートしてくれるサービスへと進化しています。
登山届は「何かあったときのために出すもの」というイメージが強いかもしれません。
でも、実際には登山計画を作る段階でルートや所要時間、天候などを確認するため、安全登山を考えるきっかけにもなります。
特に家族や友人に登山計画を共有しておけば、「いつ、どこへ行って、いつ頃帰ってくる予定なのか」を知ってもらうことができます。
そして、下山したら「無事に下山しました!」と知らせる。
このひと手間が、登山者本人にとっても、待っている家族や友人にとっても大きな安心につながります。
もちろん、スマートフォンやアプリだけに頼るのではなく、登山前の天気確認、装備の準備、紙の地図やコンパスなどのバックアップ、無理のない登山計画なども大切です。
コンパスはあくまで安全登山を支えるツールのひとつとして活用するのがよいでしょう。
登山届を出すことが安全登山の第一歩だとすれば、コンパスはその「第一歩」を、より手軽に、そして家族や仲間と共有しながら行えるようにしてくれるサービス。
「登山届を出すのは面倒……」と思っていた人こそ、一度使ってみる価値がありそうです。
登山計画もできる、家族や友人とも共有できる、下山通知もできる、天気も確認できる、登山中のナビゲーションやGPSログにも対応。
しかも、登山の記録を残したり、ポイントを貯めたりする楽しみまであります。
登山者たちの「もっと安全に、もっと便利に、もっと楽しく山を歩きたい」というニーズを、かなり幅広く形にした“Compass(コンパス)”。
これからの登山のお供として、注目しておきたいサービスです。





コメントはこちら