
“ピーク(peak)”とは、山頂、または山の尖っている部分のこと。
頂上、山頂を意味する英語ですね。
わたしなんかは、「山頂のことをわざわざ横文字を使って“ピーク”などと呼ばなくてもいいのに・・・」と思ってしまうのですが、登山用語のひとつとして定着しているので仕方ありません。
実は、この”ピーク”という言葉が日本の登山界に定着した背景には、明治時代以降の近代登山の発展があります。
西洋のアルピニズム(登山主義)が日本に導入される中で、多くの登山用語が英語やドイツ語から取り入れられました。「ピーク」もその一つで、単なる山頂ではなく、特に顕著な頂上や、複数ある山頂の一つを指す際に使われるようになったのです。
そして、ここからが日本人の面白いところなんですが、この“ピーク”から“ピークハント”や“ピークハンター”などの和製英語も生まれているんですよね。
今回は、“ピークハント”という登山用語の意味と、ピークハンターたちのコレクター魂に火をつける登山グッズをご紹介したいと思います!
ピークハントとは?
まずは“ピークハント”という登山用語の意味から・・・
“ピークハント(peak hunt)”は、英語の peak と hunt を組み合わせた和製英語です。
peak(山頂)+hunt(狙う)=peak hunt(山頂を狙う登山)という意味で、登頂を第一の目的とする登山スタイルが“ピークハント”です。
分かりやすい例で言えば、日本百名山の完登を目標とする登山などがあります。日本百名山は、作家で登山家でもあった深田久弥が選定した100座の名山で、多くの登山者が「いつかは全山制覇したい」と憧れる目標となっています。
ピークハントの魅力は、明確な目標設定ができることにあります。「次はあの山」「残りあと何座」といった具体的な目標があることで、登山へのモチベーションが維持しやすくなります。また、さまざまな山域を訪れることで、日本の多様な山岳風景や自然環境を体験できるという利点もあります。
ピークハントには様々なバリエーションがあります。日本百名山以外にも、日本二百名山、日本三百名山、さらには各都道府県が選定する地域の名山など、数多くのリストが存在します。
また、標高の高い山から順に登る「標高順ピークハント」や、特定の山域の全ての山を制覇する「山域完登」など、登山者それぞれが独自のテーマを設定して楽しむこともできます。
ピークハンターとは?
そして、ピークハントの数、つまり、登頂回数や登頂した山の数を増やすことに登り甲斐を感じる登山者のことを“ピークハンター”と呼ぶことも。

山登りをするからには山頂を目指したい!と思うのは当然のことですし、多分、登山者のほとんどがピークハンターと言えるのではないかと・・・
ピークハンターの中には、驚くべき記録を持つ人々がいます。
日本百名山を何度も完登している人、一年で百名山を全て登った人、70歳を超えてから百名山完登を達成した人など、そのスタイルや達成方法は実に多様です。また、海外の名峰にも挑戦し、世界各国の山々を登頂する国際的なピークハンターも増えています。
ピークハンターの楽しみ方は人それぞれです。記録の更新を目指す人もいれば、のんびりと時間をかけて一座一座を味わいながら登る人もいます。重要なのは、自分のペースで、安全に、そして山を楽しむことです。無理な登山計画は事故につながる可能性がありますので、常に安全第一を心がけることが大切です。
ピークハンターであればコレクションしたい!登山グッズ
山バッジ
山小屋のお土産の定番となっているのが“山バッジ”。

山小屋の名前が入ったものから、周辺の山や代表的な高山植物が描かれたものまで、色や形、デザインもさまざま!
山バッジは、山に登った記念になりますよね!
これはピークハンターであればぜひともコレクションしたくなる登山グッズでしょう。
山バッジの歴史は意外と古く、昭和初期から存在していたと言われています。
当時は登山者の証として、また山小屋の宣伝も兼ねて作られたそうです。現代では、デザイン性が高く、アートとしての価値も認められるようになってきました。
山バッジの楽しみ方も多様化しています。バッグやハットに直接付ける人もいれば、専用のバッジホルダーやコレクションボードに飾る人もいます。最近では、SNSで自分のコレクションを披露し、他の登山者と情報交換を楽しむ人も増えています。中には、廃業した山小屋の貴重なバッジを求めて、フリーマーケットやオークションサイトを巡る熱心なコレクターもいるほどです。
また、山バッジには季節限定のデザインや、記念年に発行される特別版なども存在します。例えば、山小屋の創業○○周年記念バッジや、国立公園指定記念バッジなど、レアアイテムを求める楽しみもあります。
手ぬぐい
山小屋のお土産として人気が高いのが“手ぬぐい”。
出典:燕山荘
タオルはかさばるし、乾きも良くないので、山では軽くて丈夫な手ぬぐいが重宝します。
山小屋オリジナルの可愛いデザインが施されている手ぬぐいも販売されていて、どれにしようか迷ってしまいますよね。
こちらも山バッジと同様、コレクション魂に火がつく登山グッズです。
山小屋の手ぬぐいのデザインは、その山域の特徴を反映したものが多く見られます。
例えば、北アルプスの燕山荘の手ぬぐいには燕岳の特徴的な岩峰とイルカ岩が描かれていたり、槍ヶ岳山荘には鋭く尖った槍の穂先がデザインされていたりします。また、そこに咲く高山植物をモチーフにしたものや、山小屋のマスコットキャラクターが描かれたものなど、バリエーションは実に豊富です。
手ぬぐいコレクターの中には、使用せずに額に入れて飾る人もいます。和風のインテリアとしても映える手ぬぐいは、登山の思い出を日常生活の中で楽しむアイテムとしても優れています。また、複数枚を組み合わせてタペストリーを作ったり、クッションカバーにリメイクしたりと、創意工夫を凝らした楽しみ方をする人もいます。
そのほか、山小屋によってはオリジナルTシャツやキーホルダーなどが販売されていますが、コレクションという意味ではやっぱり山バッジが最強かもしれませんね。
ただし、近年では山小屋グッズも多様化しています。
オリジナルのステッカー、マグカップ、ポストカード、山小屋オリジナルのお菓子やレトルト食品まで、実に様々な商品が開発されています。特にステッカーは、若い世代を中心に人気が高まっており、ノートパソコンや水筒に貼って楽しむ人が増えています。
また、限定商品や季節商品も見逃せません。
夏季限定のTシャツデザインや、紅葉シーズン限定のバッジなど、その時期にしか手に入らないアイテムは、コレクターの心を強く刺激します。さらに、山小屋によっては、宿泊者限定のグッズを用意しているところもあり、「泊まらなければ手に入らない」という希少性が、ピークハンターの探究心をくすぐります。
百名山ピンズ
それから、山と溪谷社が提供するアプリ『YAMASTA(ヤマスタ)』では、“百名山ピンズ”というピンズも販売されています。
該当する山の山頂でヤマスタを使ってチェックインすることで、百名山ピンズを購入することができるようになります。
↓アプリを起動した画面。

AMASTAアプリは、GPS機能を使って登山記録を自動的に保存し、登った山のデータベースを作成できます。そして、実際に山頂に立った証としてピンズを購入できるという仕組みは、「確かにその山に登った」という証明にもなります。これは、従来の山バッジや手ぬぐいとは異なり、購入条件が設けられているため、より達成感を感じられるアイテムとなっています。
百名山ピンズは、それぞれの山の特徴を捉えたデザインが施されており、100座全てを集めることで、美しいコレクションが完成します。専用のディスプレイボードも販売されており、自宅に飾って楽しむこともできます。また、アプリ上で自分のコレクション状況を確認できるため、「次はどの山に登ろうか」という計画も立てやすくなります。
まとめ:自分なりのピークハントとコレクションを楽しもう

これらの登山グッズは、どれもピークハンターの心をガッチリつかむアイテムですよね。日本百名山や山小屋に訪れる際は、ぜひこれらの登山グッズを入手してみたいと思います!
ピークハントとコレクションの関係は、登山の楽しみを何倍にも増幅させます。単に山に登るだけでなく、その証として形に残るものを集めることで、思い出がより鮮明に、より長く心に残るのです。また、コレクションを眺めることで、過去の登山を振り返り、「あの時は大変だったな」「素晴らしい景色だったな」と、登山の記憶を何度でも楽しむことができます。
さらに、コレクションは次の登山への原動力にもなります。「あと何個集めれば完成する」「この山のバッジがまだない」といった具体的な目標が、登山計画のモチベーションを高めてくれるのです。
日本百名山や山小屋に訪れる際は、ぜひこれらの登山グッズを入手してみたいと思います!
ピークハントとコレクションの楽しみ方に正解はありません。
記録を追求するのも良し、のんびり時間をかけるのも良し。バッジを集中的に集めるのも良し、手ぬぐいだけに特化するのも良し。大切なのは、自分が楽しいと思える方法で、安全に山を楽しむことです。
山は逃げません。
焦らず、自分のペースで、一歩一歩、山頂を目指していきましょう。
そして、その過程で出会う人々、景色、そして自分自身の成長を、形あるコレクションとともに大切に保存していってください。それこそが、ピークハンターの真の喜びなのですから。


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