
山の名前には、一体どう読むのか分からないものが多いと思いませんか?
昔から見聞きしたり慣れ親しんだ山であれば、難読なものでも当たり前のように読めたりするのですが、字面自体を初めて目にするような山の場合、「何これ・・・一体どう読むの?」なんてことになってしまいますよね。
日本百名山の中にも読み方が難しい名前の山が結構あって、「う~ん・・・」と頭を悩ませることがよくあります。
なかには、漢字だけを見ているとまったく別の読み方をしてしまいそうな山もあれば、地名として独特の読み方が定着している山も。
しかも、山名の読み方には、地形、アイヌ語、古い地名、神話、伝承など、その土地ならではの歴史が反映されていることもあります。
今回は、勉強がてら難読な日本百名山をメモしておこうかなと。
それから、似た名前や同じ読み方で紛らわしい山もまとめておきたいと思います!
読み方が難しい難読日本百名山

日本百名山の山名は、単純に漢字の音読み・訓読みを当てはめれば読めるとは限りません。
特に北海道の山名にはアイヌ語に由来するものが多く、漢字は後から当てられたものもあります。
そのため、「漢字を見て読もうとすると分からない」という山が少なくないんですよね。
では、特に読み方に迷いやすい日本百名山を見ていきましょう!
難読日本百名山幌尻岳(ぽろしりだけ)北海道の日高山脈にある、標高2052mの幌尻岳(ぽろしりだけ)。
ずっと“ほろしりだけ”だと思っていましたが、“ほろ”じゃなくて“ぽろ”だったんですね。
「幌」という漢字から「ほろ」と読みたくなりますが、山名の「ポロ・シリ」はアイヌ語に由来し、「大きな山」という意味とされています。
日高山脈の最高峰であり、山名の読み方だけでなく、登山そのものも本格的な山として知られています。
難読山名を覚えるなら、「幌尻=ぽろしり」とセットで覚えておきたい山です。
難読日本百名山後方羊蹄山(しりべしやま)見た瞬間、頭の中が疑問符でいっぱいに・・・
“こうほうひつじひづめやま”と読みたくなりますが、正しくはしりべしやま。
現在は一般に「羊蹄山(ようていざん)」と呼ばれることが多い山ですが、日本百名山の名称としては「後方羊蹄山(しりべしやま)」が採用されています。
漢字だけを見ると、まず「しりべし」にはたどり着けませんよね。
ちなみに「羊蹄山」という名前も普通に読むと難しそうですが、こちらはようていざん。
「後方羊蹄山=しりべしやま」と「羊蹄山=ようていざん」が併存していることも、この山をさらにややこしくしているポイントです。
難読日本百名山早池峰山(はやちねさん)読めるには読めますが、なんだか当て字みたいですよね。
早池峰山(はやちねさん)は岩手県の北上山地にある標高1917mの山。
「早池峰」と書いて「はやちね」と読むので、初見ではちょっと戸惑います。
早池峰山は高山植物の宝庫としても知られていて、固有種のハヤチネウスユキソウなどを見ることができる「花の名山」。
山名だけでなく、山域そのものにも独特の魅力がある山です。
難読日本百名山月山(がっさん)地元なので難なく読めますが、“つきやま”と読んでしまう人も多いとか。
月山(がっさん)は、山形県を代表する名峰。
普通に漢字を読めば「つきやま」となりそうですが、山名は「がっさん」です。
出羽三山のひとつとして古くから山岳信仰の対象となってきた山なので、単なる「月」という漢字の読み方だけでは理解できない、歴史的な背景を持つ山名ともいえます。
こちらも地元ですが、客観的に見たら難読かも。
飯豊山(いいでさん)は、山形・福島・新潟の県境付近に広がる飯豊連峰の主峰。
「飯」を「いい」、「豊」を「で」と読むので、漢字から素直に読むのは難しいですよね。
「飯豊」と書いて「いいで」と読む地名自体が、この地域ならでは。
山名を覚えるだけでなく、「飯豊連峰=いいでれんぽう」とセットで覚えておくと、登山地図を見るときにも分かりやすくなります。
難読日本百名山磐梯山(ばんだいさん)常磐(じょうばん)の“ばん”と、兄弟(きょうだい)の“だい”というふうに覚えておくといいかも。
磐梯山(ばんだいさん)は福島県を代表する山。
「磐梯」という漢字を初めて見ると、「いわはし?」などと迷ってしまいそうですが、読み方は「ばんだい」です。
猪苗代湖側から見る姿は非常に美しく、「会津富士」と呼ばれることもあります。
難読山名として覚えるだけでなく、福島を代表する名山として知っておきたい山ですね。
難読日本百名山燧ヶ岳(ひうちがたけ)尾瀬にある憧れの山なので読めるようになりましたが、書こうとすると書き順や字のバランスが難しいです。
燧ヶ岳(ひうちがたけ)は、尾瀬を代表する山のひとつ。
「燧」という漢字そのものを日常生活で目にする機会が少ないため、漢字を見ただけではなかなか読めません。
しかも「燧」は「ひうち」と読み、火打ち石などに使われる言葉。
「燧ヶ岳=ひうちがたけ」と知っていれば読めますが、初見ではかなり難しい山名です。
難読日本百名山武尊山(ほたかやま)どうしても“ぶそんさん”と読んでしまいたくなります。
武尊山(ほたかやま)は群馬県にある標高2158mの山。
漢字だけを見ると「ぶそんやま」などと読んでしまいそうですが、正解は「ほたかやま」。
名前は日本武尊(ヤマトタケルノミコト)の故事にちなむとされています。
そして、ここがさらにややこしいところ。
長野県の穂高岳(ほたかだけ)も「ほたか」と読みます。
つまり、
武尊山=ほたかやま
穂高岳=ほたかだけ
という、非常に紛らわしい組み合わせなんです。
難読日本百名山皇海山(すかいさん)こちらも“こうかいさん”と読んでしまいがち。
皇海山(すかいさん)と書いて「すかい」と読みます。
「皇海」という漢字から「すかい」と読むのは、かなりの難易度ですよね。
群馬県と栃木県の県境付近に位置する山で、標高は2144m。
「皇海」という字面が非常に印象的なので、読み方を一度覚えてしまうと忘れにくい山名かもしれません。
難読日本百名山巻機山(まきはたやま)素直に訓読みすればいいものを、なぜか難しく考えてしまっていました。
巻機山(まきはたやま)は、新潟県と群馬県の県境付近にある山。
「巻機」を「まきはた」と読むので、漢字をそのまま見れば比較的分かりそうなのですが、初めて聞くと「まききやま?」などと迷うことも。
山名に「機」が入っているのも特徴的。
こうした山名の由来を調べていくと、その土地の歴史や文化にも興味が広がっていきます。
難読日本百名山四阿山(あずまやさん)“しあ”?“よんあ”?これはかなりの難読ですよね。
四阿山(あずまやさん)は群馬県と長野県の県境にある標高2354mの山。
「四阿」で「あずまや」と読むのは、漢字だけを見ているとまず分かりません。
「四阿」という言葉自体に、屋根のある休憩所などを意味する「あずまや」という読みがあります。
山頂が屋根の形に見えることから、この名前が付いたとされています。
山名を覚えるときは、
四阿山=あずまやさん
四阿=あずまや
とセットにしておくと覚えやすそうですね。
難読日本百名山甲武信ヶ岳(こぶしがたけ)一度読み方が分かったら次から間違うことはないのですが、当て字っぽい読み方は悩んでしまいます。
甲武信ヶ岳(こぶしがたけ)。
「甲武信」の3文字を「こぶし」と読むので、初見ではかなり難しい山名です。
この名前は、山梨県の「甲州」、埼玉県の「武州」、長野県の「信州」という、山を取り囲む3つの地域の頭文字に由来するとされます。
つまり、
甲=甲州
武=武州
信=信州
で「甲武信」。
こういう由来を知ると、「なぜこの漢字でこぶし?」という疑問が一気に解決しますね。
難読日本百名山金峰山(きんぷさん)地元に“金峰(きんぽう)少年自然の家”があるので、つい“きんぽうさん”と読みたくなってしまいます。
金峰山(きんぷさん)は、山梨県と長野県の県境に位置する山。
ただし、「金峰」という地名は地域によって「きんぷ」「きんぽう」など読み方が異なるため、さらに混乱しやすいところです。
登山の世界では「金峰山=きんぷさん」と覚えておけばOK。
難読日本百名山瑞牆山(みずがきやま)“みずなんとかやま”と言えば、なんとなく分かってもらえそうですが・・・
瑞牆山(みずがきやま)です。
「瑞牆」という漢字自体が非常に珍しく、初見で正しく読める人はなかなかいないのではないでしょうか。
「瑞牆」は、神社などの周囲に設けられた垣を意味する言葉でもあります。
山頂付近には花崗岩の巨大な岩峰が連なり、独特の景観をつくっています。
「みずがき」という名前も、山の姿を知ると印象に残りやすくなりますね。
難読日本百名山空木岳(うつぎだけ)“うつろ”は“虚ろ”の他、“空ろ”と書くことも。
“空”には“うつ”という難しい読み方があったんですね。
空木岳(うつぎだけ)は中央アルプスにある標高2864mの山。
「空木」と書いて「うつぎ」と読むのが難しいポイントです。
山名の由来には諸説ありますが、麓から見た山の形や、山中にあるウツギの木などに関連する説があります。
難読日本百名山光岳(てかりだけ)普通に読んだら“ひかり”ですが、あえて“てかり”と読むなんて。
光岳(てかりだけ)は南アルプス南部に位置する標高2591mの山。
「光」と書いて「てかり」と読むのが、この山名の最大の難関です。
山頂付近にある光岩が光を受けて白く輝いて見えることから、この名が付いたとする説があります。
「光岳=てかりだけ」と覚えておけば、登山地図を見たときにも「あ、これだ!」となりますね。
難読日本百名山大山(だいせん)“おおやま”と訓読みしたくなります。
ですが、鳥取県を代表する大山=だいせんです。

「大山」と書いて「だいせん」。
これも初見ではなかなか難しい読み方です。
しかも「大山」という名字や地名には「おおやま」という読み方が一般的に存在するので、山の名前として「だいせん」と知っていないと、つい「おおやま」と読んでしまいます。
大山は中国地方を代表する名峰で、古くから山岳信仰の対象としても知られています。
難読日本百名山開聞岳(かいもんだけ)正しい読み方を知る前は、“かいぶんだけ”と読んでしまっていました。
開聞岳(かいもんだけ)は鹿児島県の薩摩半島南端に位置する美しい火山。
「開聞」を「かいもん」と読むので、「かいぶん」と間違えてしまいそうです。
円錐形の美しい山体から「薩摩富士」とも呼ばれていて、日本百名山の中でも特に印象に残りやすい山のひとつ。
難読山名は「由来」を知ると覚えやすい!

ここまで見てみると、日本百名山の難読山名にはいくつかのパターンがあることに気づきます。
たとえば、
- アイヌ語など、もともとの地名に漢字を当てたもの
- 古い地名や歴史的な呼び方が残っているもの
- 漢字の特殊な読み方が使われているもの
- 複数の地域名を組み合わせているもの
- 山の形や自然現象などに由来するもの
つまり、「漢字をどう読むんだろう?」だけで考えるよりも、「どうしてこの名前になったんだろう?」と由来まで調べてみると、意外と覚えやすくなるんですよね。
たとえば、
甲武信ヶ岳=甲州・武州・信州
四阿山=あずまや
幌尻岳=ぽろしり
武尊山=ほたか
というように、由来と一緒に覚えると記憶にも残りやすくなります。
紛らわしい読み方の山

難読山名とは少し違って、今度は「読めるけれど、別の山と混同しやすい」山があります。
登山仲間との会話で「ほたかに行ってきた」と聞いたときに、「武尊山?それとも穂高岳?」となるようなケースです。
山名を覚えてきた人ほど、こうした「紛らわしさ」に悩まされることがあります。
紛らわしい読み方の山白馬岳(しろうまだけ)春になって雪が解け、山肌が黒くなったところが“代掻き馬”に見えることから名づけられたとされる白馬岳(しろうまだけ)。
一方、地名や駅名などでは「はくば」という読み方が広く定着しています。
そのため、
白馬岳=しろうまだけ
白馬村=はくばむら
白馬駅=はくばえき
という、なんともややこしい状況に。
山名としての読み方を覚えておかないと、「はくばだけ」と言いたくなってしまいます。
日本百名山の一覧でも白馬岳は「しろうまだけ」とされています。
紛らわしい読み方の山武尊山(ほたかやま)と穂高岳(ほたかだけ)これは登山を始めたばかりの人が特に混乱しやすい組み合わせ。
武尊山=ほたかやま
穂高岳=ほたかだけ
です。
どちらも「ほたか」なので、会話だけではどちらの山を指しているのか分からないことがあります。
「群馬のほたか」「北アルプスのほたか」のように、地域まで含めて話すと間違いにくいですね。
紛らわしい読み方の山吾妻山(あづまやま)と四阿山(あずまやさん)こちらも音だけ聞くとかなり紛らわしい組み合わせ。
吾妻山=あづまやま
四阿山=あずまやさん
です。
「吾妻」と「四阿」で漢字はまったく違うのに、読み方がよく似ています。
しかも「吾妻山」という名前は複数の山域で使われるため、登山の話をするときには場所を確認したほうが安心です。
紛らわしい読み方の山剱岳(つるぎだけ)と剣山(つるぎさん)こちらも「つるぎ」という共通点があります。
剱岳=つるぎだけ
剣山=つるぎさん
です。
剱岳は富山県の北アルプスにある標高2999mの山。
一方、剣山は徳島県にある標高1955mの山で、四国を代表する名峰です。
「つるぎに登る」とだけ言われると、どちらなのか分からないので、県名や山域までセットで覚えておくといいですね。
ほかにも覚えておきたい「読み方が紛らわしい山」

日本百名山を眺めていると、ほかにも「この読み方で合っている?」と迷いやすい山があります。
たとえば、
- 大雪山(たいせつざん) ― 「おおゆきやま」とは読みません
- 光岳(てかりだけ) ― 「ひかりだけ」ではありません
- 金峰山(きんぷさん) ― 「きんぽうさん」と混同しやすい
- 空木岳(うつぎだけ) ― 「そらきだけ」ではありません
- 皇海山(すかいさん) ― 「こうかいさん」と読みたくなります
- 四阿山(あずまやさん) ― 「しあさん」ではありません
- 開聞岳(かいもんだけ) ― 「かいぶんだけ」と間違えやすい
ちなみに、国土地理院が公開している山岳標高一覧でも、幌尻岳は「ぽろしりだけ」と表記されています。山名の読み方を確認するときには、地図や公的な地理情報も参考になります。
山名の読み方を覚えると、登山がもっと面白くなる!
山の名前って、単なる「場所の名前」だと思ってしまいがちですが、調べてみると、その土地の歴史や文化、自然環境がぎゅっと詰まっているんですよね。
特に難読山名の場合は、
「どうしてこんな読み方をするの?」
という疑問から調べ始めることで、その山の背景まで知るきっかけになります。
たとえば北海道の山名にはアイヌ語に由来するものが多く、東北や中部の山にも古くからの地名や信仰に由来する名前があります。
「読めないから難しい」で終わらせず、
「この名前にはどんな意味があるんだろう?」
と調べてみると、登山前の楽しみが一つ増えますよね。
そして、山名を正しく読めるようになると、登山仲間との会話や登山地図を見るときにも便利です。
「次はどの山に行こう?」と地図を眺めていて、読めなかった山名を一つずつ覚えていくのも、なかなか楽しいもの。
山と名前が一致するまで、わたしにはまだまだ時間が必要みたいです。
でも、
幌尻岳=ぽろしり
後方羊蹄山=しりべし
四阿山=あずまや
皇海山=すかい
武尊山=ほたか
光岳=てかり
このあたりを覚えておくだけでも、ちょっと山好きっぽくなれる気がします。
次に登山地図を開いたときには、ぜひ山の位置だけでなく、「この山、なんて読むんだろう?」と山名にも注目してみてください。
読み方を調べて、その由来まで知ってみると、いつも見ている山が少し違って見えてくるかもしれませんね。

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