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山登りのベースレイヤー、化繊とウールどちらがおすすめ?メリット・デメリットは?

山登りのベースレイヤー、化繊とウールどちらがおすすめ?メリット・デメリットは?

山登りのウェアで最も重要なのは、直接肌に触れるベースレイヤー
登山中はとにかく汗をかくので、汗冷えしないような素材のベースレイヤーが体調管理の要になります。

特に登山では、登っているときは暑くて汗だくなのに、休憩した途端に急に寒くなる・・・ということがよくありますよね。
街中であれば汗をかいたら着替えれば済むことでも、山の中ではそう簡単にはいきません。
だからこそ、汗をかく→濡れる→冷えるという流れをできるだけ防ぐことが大切なんです。

普段の生活では、肌に優しいコットン素材が好まれますが、山登りでコットン素材はNG。
乾きにくいので、朝夕や雨天時には汗冷えで低体温症を招くことにもつながります。
なので、山登りでは、長時間歩いても不快な状態にならないように、吸収した汗を素早く発散させてくれる化繊素材か、多少湿っていても保温性が高く汗冷えしにくいウール素材を選ぶのが基本。

もちろん、季節や標高、歩くペースによって汗の量も変わります。
夏の低山なら速乾性を重視したいですし、寒い時期の登山なら保温性も重要。
「どちらが絶対に優れている」というより、自分がどんな山に、どんな季節に登るのかを考えて選ぶことが大切なんですね。

ここまでが山登りのベースレイヤーについての予備知識になりますが、化繊素材とウール素材はどちらがおすすめなのか、もう一歩踏み込んでそれぞれのメリット・デメリットを見ていきますね。

ウール素材のメリット・デメリット

ベースレイヤー ウール素材

昔から何かと重宝されている素材が“ウール”。
ウールは、天然の吸湿発熱性があり、濡れをじわじわ乾かすので汗冷えすることがありません。
それから、天然の抗菌防臭効果も備えているなど、いいことずくめ。

汗をかいたときに一気に冷たくなるというより、じんわりと温度を保ってくれるのがウールの魅力。
休憩中や風が強い場所など、体を動かしていない時間にも比較的快適に過ごしやすい素材です。

それから、山登りでは意外と重要なのがニオイ対策
何時間も歩いて汗をかいたウェアを着続けることになるので、汗によるニオイが気になる人も多いはず。
ウールは天然素材ならではの防臭性があり、日帰り登山はもちろん、山小屋泊やテント泊など、着替えをたくさん持っていけない山行でも重宝します。

肌触りの心配をする人もいるかもしれませんが、山登りのベースレイヤーには主に細くて柔らかい“メリノウール”が使われているので、チクチクすることもありません。

メリノウールとは?

羊が体を保護するために蓄えている、もこもこの羊毛(ウール)は、古くから登山道具の素材として用いられてきました。
“メリノウール”は、ウールの中でも繊維が細く、チクチクとした肌触りがないのが特徴。

また、吸湿性に優れていて水分をいったん繊維内に取り込むため、汗冷えを防いでくれます。
天然素材ならではの抗菌作用も備えているため、バクテリアの繁殖を抑え、汗による不快なニオイを防ぐ効果も。
夏は涼しく、冬は温かいなど、さまざまな機能を備えているおすすめ素材です。

メリノウールは、汗をかいたときだけでなく、気温が変化したときにも比較的対応しやすいのが魅力。
「登っているときは暑いけれど、稜線に出たら寒い」「朝は冷え込んでいたけれど、日中は暖かくなった」というような山では、こうした温度変化への対応力がうれしいですよね。

さらに、ウールは天然素材なので、アウトドアウェアの中でも自然素材の着心地を楽しみたい人に向いています。
化繊素材のシャリッとした肌触りが苦手な人や、普段から天然素材の衣類を好んで着ている人なら、メリノウールを試してみる価値はありそうです。

ただし、ウールにも注意したい点があります。
濡れた状態では化繊より乾きにくいことがあり、洗濯やお手入れにも少し気を使います。
また、摩擦によって毛玉ができやすかったり、強くこすったりすると生地が傷みやすかったりするので、長く使うなら取り扱い表示を確認して丁寧にお手入れしたいところ。

このようにメリットだらけのウール素材ですが、唯一の欠点とも言えるのがその価格。
ポリエステルなどの化繊素材に比べると、高価なところがデメリットになります。

「ちょっと試してみたい」という場合は、最初から上下すべてをウールにするのではなく、まずは汗をかきやすい上半身のベースレイヤーから試してみるのもよさそうですね。


 

化繊素材のメリット・デメリット

ベースレイヤー 化繊素材

一方、化繊素材は速乾性に優れているというのが一番の特徴になります。
汗や雨で濡れても、ウール素材より早く乾くというのがメリットです。

登山中に大量に汗をかくタイプの人や、夏の暑い時期にたくさん歩く人にとって、この「乾きやすさ」はかなり重要。
汗をかいてもウェアが乾きやすければ、休憩中に体が冷えてしまうのを防ぎやすくなります。

最先端の技術を取り入れた新しい素材が次々に発明され、日々進化し続けているというのも化繊素材の大きな特徴。
生地の編み方もメッシュやリブなどバリエーション豊富で、紫外線カットや撥水加工などの工夫が施されているものも多くなっています。

最近では、素材自体が水分を吸わないという撥水素材も話題になっているようです。

化繊素材は、「汗をかいたら、できるだけ早く乾かしたい!」という人に向いている素材。
特に汗をたくさんかく夏山では、その速乾性が大きなメリットになりそうです。

また、洗濯しても乾きやすいので、山小屋泊や連泊登山でも便利。
翌日に着るウェアを洗濯して乾かしたい場合などにも、化繊素材の扱いやすさは魅力になります。

そして、メリノウール素材に比べると、比較的リーズナブルなこともメリットのひとつ。
何枚か替えのベースレイヤーを用意したい場合にも、化繊素材ならそろえやすいですよね。

一方で、化繊素材にもデメリットがあります。
汗をかいたときのニオイが気になりやすいものもあり、山小屋泊などでは防臭・消臭加工が施されたものを選ぶとより快適。

それから、天然素材のように肌に優しいかというとそうでもないので、敏感肌の人など体質的に合わない場合もあるようです。

化繊素材とひと口に言っても、素材の種類や編み方、加工方法によって着心地や機能性はかなり違います。
同じポリエステル素材でも、薄くて軽いもの、メッシュ状のもの、保温性を重視したものなどさまざま。

なので、ベースレイヤーを選ぶときは「化繊だからOK」とひとくくりにせず、吸汗・速乾・保温・防臭など、どんな機能を重視しているのかをチェックすることも大切ですね。


 

ウール素材と化繊素材のどちらがいいのか?

千歳山 山形百名山 登山道

ウール素材と化繊素材には、以上のようなメリット・デメリットがあるんですね。

ざっくりまとめると、

  • 汗をたくさんかく・速乾性を重視するなら化繊
  • 保温性や防臭性、天然素材の着心地を重視するならウール

というイメージでしょうか。

もちろん、登る山や季節によっても適した素材は変わります。
夏の低山では化繊、秋冬の山ではメリノウール・・・というように使い分けるのもいいですし、同じ季節でも自分の汗のかき方によって選んでみるのもよさそう。

さらに、ベースレイヤーの上にはミドルレイヤーやアウターレイヤーを重ねることになるので、ベースレイヤーだけで暖かさを調整しようとしないこともポイントです。
ベースレイヤーには汗を処理する役割を担ってもらい、寒くなったら上に着るウェアを追加する。
そんなふうにレイヤリング全体で考えると、より快適に山を歩けそうですね。

肌への優しさも最先端技術もどちらも取り入れたい!という人には、これらのメリットを併せ持ったハイブリッド素材がおすすめ。
汗をかきやすい部分や温めたい部分で素材が使い分けられていたり、糸の段階でウールと化繊の2種類を巻きつけて編んだりと、それぞれの長所を生かす工夫がされているベースレイヤーもあります。

ウールの比率もさまざまで、質感や肌触りなどの着心地も異なるので、自分の体質やベースレイヤーの上に着るウェアも考慮しながら検討してみたいですね。

そして何より大切なのは、実際に着てみて自分が快適だと感じるかどうか
汗をかく量も、寒さの感じ方も、肌の相性も人それぞれです。

「ウールと化繊、結局どっちが正解なの?」と悩んでしまいますが、正解はひとつではありません。
自分が登る山や季節、汗のかき方、着心地の好みなどを考えながら、いろいろ試してみるのが一番なのかもしれませんね。

 

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