山登りを一緒に楽しむ登山仲間、通称“山友(ヤマトモ)”。
一人でマイペース登山を楽しむのもいいですが、
- 山に一人で登るのはさびしい
- 登山技術が未熟なので経験豊富な同行者がほしい
- テント泊の荷物や計画を分担したい
- 熊との遭遇が不安
など、いろいろな理由から山友を求める人は多いといいます。
とくに山登り経験が少なければ少ないほど、単独登山に踏み切る勇気は持てませんよね。
気の合う山友が一緒なら、山登りはさらに楽しくなりますし、経験豊富な先輩登山者が一緒なら、登山技術を学びながら難易度の高い山にチャレンジすることだってできます。
ですが、いざ山友を探そうとしても、どうやって探したらいいか、見つけ方が分からない人が大半なのでは?
そこで今回は、山友を見つける方法とその特徴、メリット・デメリットについてまとめてみたいと思います!
山友がほしい!登山仲間の見つけ方いろいろ
家族や友人など
一番おすすめなのは、身近な人の中から山登りに興味がある人を見つけ出すこと。
ある統計によると、日本の人口の約7人に1人が登山者なんだそう。
家族や友人のほか、近所や職場、学校などで山友を見つけられる確率も高いはずです。
メリット
気心が知れた者同士だと、余計な気疲れをする必要がないのがメリットですよね。
生活圏で見つけられる山友は、生活の場や生活サイクルが共通していることも多く、山行計画の相談もしやすいです。
デメリット
これから一緒に山登りを始めるような場合、登山技術を教える・教わる関係にはなりにくいのがデメリット。
登山技術を学びたい、技術向上派には不向きな場合も。
山登りのイベント
出典:『ワンダーフォーゲル 2018年 2月号』
自治体が健康作りのために主催するイベントや、観光協会やNPO法人が地域おこし目的で企画するイベントに参加することで山友を見つけられるかもしれません。
JR各社や私鉄各社などが主催する山登りのイベントも。
メリット
イベント参加費用が無料か低料金(交通費など実費は負担)の場合が多く、さまざまなイベントの中から好みで選ぶことができます。
基本的にマイペースで歩くことができるイベントが多いので、ほかの参加者とコミュニケーションがとりやすいです。
デメリット
主催者や登る山によってイベントの性格が異なるため、参加者の条件もいろいろ。
参加者が自由に歩くイベントもあったりするので、引率者がいるのかどうかなども事前に調べておいたほうがいいですね。
難易度の低いコースが多いので、ある程度山登り経験がある人にとっては物足りない場合も。
SNSの登山グループ
出典:『ワンダーフォーゲル 2018年 2月号』
最近では、TwitterやFacebook、登山仲間募集の掲示板などで山友を探す方法もメジャーになっています。
SNSの山登りグループに参加することで、条件の合う山友が探しやすくなりました。
メリット
情報やサイトが豊富にあり、山友を見つけるのに最適な環境を手軽に得られることがメリットです。
スマホひとつでどこからでもアクセスできる手軽さも魅力的です。
デメリット
ミクシィのグループなど、ハンドルネームだけでやり取りが行われることがあるので、信用に欠けるところがあります。
一度も会ったことのない人とオンラインのみで交流することになるので、一緒に山登りするには不安が生じる場合も。
SNSならではの事件につながる恐れもあります。
登山サークル
ネットで登山サークルへの参加者を募り、FacebookやLINEなどで連絡を取り合うことが多いようです。
登山サークルによって性格や雰囲気はさまざま、技術講習や交流会などが行われることもあります。
メリット
ネットを活用して気軽に山友を探すことができるのが最大のメリットです。
比較的、若い年代層の山友を見つけやすいです。
デメリット
“20~30代限定”というような年齢制限を設けている登山サークルが多いので、中高年世代のニーズに合わない場合も。
また、リーダー不在やリーダーとなる資質のない人がリーダーになっている問題もあります。
山岳会
人数が数人~数千人までと規模や形態がさまざまですが、自分に合った会を探しやすく、地元に密着した山登りを楽しむことができます。
メリット
登山サークルと比較すると運営がしっかりしているので、安心感があります。
各地に多くの会があるので、地元の山友を見つけやすいのがメリットです。
デメリット
会によっては、会務や山行の準備を分担することがあります。
中には、ほかの会への参加や個人での山行が禁止されている場合も。
登山ツアーや登山教室
出典:『ワンダーフォーゲル 2018年 2月号』
旅行会社や登山用品メーカー、登山用品販売店が企画している、登山ツアーや登山教室があります。
登山ツアーは登頂が主な目的で、登山教室は登山技術の習得に重点が置かれています。
メリット
登山ガイドや講師がつくので、申し込み時や行動中に登山全般に関する質問をしたり、装備や技術についてのアドバイスを受けることができます。
デメリット
団体行動になるので、体力や登山技術に不安がある場合、ほかの参加者に迷惑をかける心配があります。
個人ガイドや宿泊施設
出典:『ワンダーフォーゲル 2018年 2月号』
参加者の体力や登山技術力に合った山行計画を立ててもらうことができます。
山行中、登山のプロから登山技術の指導が受けられるのも魅力。
メリット
個人ガイドによる登山は、参加者の要望で行き先や山行のスタイルが決められるのが一番のメリット。
宿泊施設が主催するものは、料金がリーズナブルな場合が多いようです。
デメリット
参加者の細かな要望に応えてくれる分、ガイド料金などコストが高くなるのがデメリット。
宿泊施設主催は数が少なく、地域によってバラつきがあります。
要望に合わせてカスタムメイドの山行計画を組んでもらえるため、ガイドさんとの相性が重要になってきます。
まとめ
とにかく気の合う同行者を見つけたい場合、身近な知り合いの中から探すのが手っ取り早くて安心。
普段から周りの人に登山が趣味だということをアピールしておくといいかもしれませんね。
SNSなど、ネットでの山仲間募集も手軽ですが、顔も人柄も分からない人と山に行くのはやっぱり考えもの。
思わぬトラブルに巻き込まれてしまうかもしれないリスクがあります。
そんなリスクをカバーしてくれるのが、登山サークルという存在。
まずは低山の日帰りから参加してみると安心ですね。
それから、単に登山仲間を探すだけでなく、登山技術も学びたいというような場合は、山岳会や登山教室、登山ツアーへの参加が効果的。
山岳会の規模や基本方針はさまざまで、会によっては定期的に新入会員を募集しているので、地元に根付いた山友ができやすいでしょう。
登山教室や登山ツアーは、個人では不安があるような山にも登ることができ、参加者同士で仲良くなれるのが魅力。
しかも山行中に登山のノウハウを学ぶことができるのでお得感もあります。
さまざまな組織や機会が増えた今、山友を見つける方法は意外にたくさんあることが分かりました。
山友がなぜ必要なのか、自分との相性を考えながら探していけたらいいですね!
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