
山ガールファッションと聞いて、真っ先にイメージされやすい人気アイテムと言えば“山スカート”。
山スカートにタイツやレッグウォーマーを合わせるスタイルは、登山女子に人気のスタイルとなっています。
ですがその一方で、「登山にスカートはふさわしくない!」、「山スカートはファッション偏重だ!」など、山スカートに反対を唱える意見があることも事実です。
山スカートにはファッション性だけではなく、動きやすさやレイヤリングのしやすさ、暑さ寒さに合わせて調整しやすいといった機能性があるということを理解されていない人が多いのが現状なのでしょう。
スカートを山登りに活用することのメリット・デメリットについては、こちらの記事をご覧いただければと思います。
⇒山スカートブームの火付け役、四角友里さんの山スカート論とは?
今回は、山スカートが反対されるのはなぜなのか、一部の人に山スカートが理解されない理由について見ていきたいと思います。
反対意見に加えて、山スカートを愛用するわたし個人の意見もお伝えします!
山スカートが反対される理由は?
山スカートが登山の定番スタイルとして定着してきた一方で、「山ではパンツを履くべき」という考え方があるのも事実。
では、どうして山スカートに対して反対意見が出てくるのでしょうか?
わたしなりに、よく聞かれる理由をひとつずつ考えてみたいと思います。
①転んだときにケガをしやすいから??

確かに山スカートは、ロングパンツに比べると脚の露出部分が多いので、転んだときのケガのリスクが大きくなりそうなイメージがあります。
ですが、実際には、山スカート単体で着用するわけではなく、タイツも併せて着用するのが基本なので、転んだときの地肌への直接的なダメージはロングパンツのみ着用時と大差ないと思われます。
もちろん、タイツを履いているから絶対にケガをしないというわけではありません。
岩場や木の根、笹などがある場所では、どんな服装をしていても転倒や擦り傷などのリスクがあります。
そのため、山スカートを履く場合も、歩く場所や季節、天候、登山道の状態に合わせて、タイツやレギンス、ロングパンツなどを上手に組み合わせることが大切ですよね。
山スカートを履いている女性のみに非難が集中しているようですが、この反対理由で考えたら、ショートパンツにタイツを合わせて山登りをしている男性だって非難の対象になってしまうでしょう。
それに、転倒によるケガを防ぐために重要なのは、スカートかパンツかという違いだけではありません。
滑りにくい靴を選ぶこと、足元をしっかり確認して歩くこと、無理なルートを選ばないこと、必要に応じてストックを使うことなど、登山全体の安全対策を考えることのほうがずっと大切です。
「山スカートだから危険」という一括りの考え方ではなく、その日の山の状況に合わせて服装を選ぶ。
これが一番大事なのではないでしょうか。
②後続者が目のやり場に困るから??

山スカートへの反対意見について、Yahoo!知恵袋でさまざまな人の意見を見ていたら、
岩場で「下から見ないで下さい!」言われて、周りの男女全員が呆れた事がありました。
という回答を目にしました。
これには、わたしもあきれてしまいましたが、「下から見ても大丈夫!問題ないですよ!」というのが、わたし個人の意見です。
山スカートを着用するときは、その下に必ずタイツを着用します。
そのタイツというのも、登山用のサポートタイツで、厚みがあり透けない素材なので、タイツ単体で着用しても何ら支障のないもの。
タイツの上に山スカートを着用するのは、タイツだけではお尻やお腹周りが心もとなく安心感が得られないから・・・個人的にはそう考えています。
なので、山スカートを履いている登山女子を目にしたとき、山スカートの中を変に意識しすぎるのは無意味です。
そもそも、登山道は街中のように完全に平坦な場所ばかりではありません。
急な登りや下り、岩場、階段状の登山道など、さまざまな場所を歩きます。
そのため、山スカートを履く側も、周囲の人も、必要以上に「スカート」という部分を意識する必要はないのではないでしょうか。
もちろん、山スカートを履く側にも配慮は必要だと思います。
たとえば、急な岩場などで裾が大きくめくれ上がりやすい場合は、タイツなどを組み合わせたり、状況によってはパンツスタイルに切り替えたりする。
「自分が好きな服装だから何をしてもいい」ということではなく、登山者同士がお互いに気持ちよく過ごせるようにすることは大切ですよね。
③神聖なる山にスカートはチャラチャラしているから??

山が神聖な場所であるということは、古来から言い伝えられてきたことであり、日本人の感覚として根強く息づいていることでもあります。
その神聖なる山に、山スカートというスタイルがふさわしくないと思う人が一定数以上いるようですね。
“スカート=チャラチャラしている”というイメージをもたれているのでしょうか?
女人禁制に通じるところがあるのかもしれませんね。
ですが、山をどう楽しむかは人それぞれ。
山岳信仰の対象となっている場所では、その地域や施設ごとのルールやマナーを守る必要がありますが、一般的な登山道を歩く場合まで、服装について一律に「こうあるべき」と決めつける必要はないのではないでしょうか。
昔の登山者の写真を見ると、現在とはまったく違う服装で山に登っています。
時代が変われば、登山ウェアも変わる。
今では当たり前になっている高機能なレインウェアやフリース、ストレッチ素材のパンツだって、昔から存在していたわけではありません。
山スカートも同じ。
登山ウェアの選択肢のひとつとして登場し、実際に愛用する登山者が増えているのであれば、それもまた現代の登山スタイルのひとつなのではないでしょうか。
山スカートにはメリットもある!
ここまで山スカートへの反対意見について見てきましたが、山スカートにはファッション以外にもメリットがあります。
たとえば、タイツやレギンスと組み合わせることで、季節に合わせたレイヤリングがしやすいこと。
夏場なら薄手のタイツやレギンス、春秋なら少し厚手のもの、寒い季節なら防寒性の高いものを組み合わせるなど、気温や天候に合わせて調整できます。
また、スカート部分がパンツとは別になっているため、暑くなったらレッグウェアを調整するなど、体感温度に合わせて組み合わせを変えやすいのも魅力。
山では、登りでは暑いのに休憩すると急に寒くなる・・・ということも珍しくありません。
そのため、ウェアを「一枚で完結させる」のではなく、複数のアイテムを組み合わせて調整するレイヤリングが重要なんですよね。
もちろん、山スカートそのものが防寒着になるわけではありません。
寒い時期には防風性や保温性のあるウェアを組み合わせるなど、あくまでも山の状況に合わせた服装を選ぶことが大切です。
山スカートを履くなら、こんなところにも注意!

山スカートそのものが危険というわけではありませんが、山で使う以上、いくつか気をつけておきたいことがあります。
まずは裾の長さやデザイン。
あまりに長いスカートは、岩場や木の根などに引っかかる可能性があります。
逆に短すぎるものは、登山中の動きやすさや安心感の面で気になることも。
実際に山で使うことを考えて、歩いたり足を上げたりしても動きやすいものを選びたいですね。
次に風への対策。
山では突然強い風が吹くことがあります。
スカートの形や素材によっては風の影響を受けやすい場合もあるので、強風が予想される場所では、パンツなど別のウェアを選択肢に入れておくと安心です。
そして、虫や植物への対策も忘れずに。
夏場の低山などでは、虫が多かったり、草木が登山道に張り出していたりすることがあります。
そんなときはタイツやレギンスなどを組み合わせて、肌の露出をできるだけ減らすなど、状況に応じて対応したいですね。
「山スカートだから危険」ではなく、状況に合わせて選ぶ
ここまで見てきて感じるのは、山スカートが危険なのではなく、どんな服装にも向き・不向きがあるということ。
たとえば、暑い季節の低山では通気性の良い服装が快適ですが、強風の吹く稜線では防風性の高いウェアが必要になります。
雪山なら当然、雪山に適した装備が必要。
同じ山でも、季節や天候、標高、登山道の状態によって適した服装は変わります。
山スカートについても同じで、「いつでもどこでも山スカート」ということではなく、その日の山の状況を考えて選ぶことが大切なんですよね。
まとめ
山スカートに対する反対意見をザッと眺めてみても、納得できる明確な反対理由は見つかりませんでした。
どれもこれも根拠のない一個人的な意見であり、ケガのリスクへの心配に関しては、余計なお世話以外の何ものでもありません。
・・・と、以前のわたしなら、かなり強気に言い切っていたと思います。
ですが、改めて考えてみると、山スカートに限らず、登山では「自分が快適かどうか」だけでなく、「その山、その日の状況に適しているか」を考えることも大切なんですよね。
山スカートを履くこと自体が危険なのではなく、強風や岩場、藪の多い場所など、状況によっては別のウェアを選んだほうが安全で快適な場合もあります。
その意味では、山スカートを愛用する側も、「かわいいから」「好きだから」だけではなく、タイツやレギンスを組み合わせたり、天候やルートによってパンツに切り替えたりと、状況に合わせて選択することが大切。
山スカートに限らず、山では自分の選択すべてにおいて自己責任で行うのは当然のこと。
安全に気をつけ、周りの人に迷惑をかけず、環境に配慮さえできれば、登山中に山スカートのことで他人にとやかく言われる必要はないと思います。
それに、登山って「山頂に立つこと」だけが楽しみではありません。
どんなウェアを着ていくか考えたり、好きな色を組み合わせたり、山でしかできないファッションを楽しんだり・・・。
そういう小さな楽しみも含めて、山登りなんですよね。
自分のモチベーションが上がる好きなファッションで、もちろん安全性にもきちんと気を配りながら、もっと自由に山登りを楽しんでみてもいいのではないでしょうか。

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